ウールナイロンタイプライターロングコート ーMaking Storyー

創り手の思いをお届けするMaking Story

今回は、

ウールナイロンタイプライターロングコート

について。


代表兼パタンナーのシンさん（土江 進太郎）に
お話をお聞きしてきました。

シャツワンピースのような軽さと
コートとしての安心感。

上級者アイテムに見えて、実は
定番コーデに羽織るだけで
一気におしゃれ度をUPしてくれるアイテム。

コーデを難しく考えず、
着流すように羽織れる春コートです。

見えないところ、気づきにくいところに
Cobittoらしい技の妙がつまった
MakingStory

ぜひ最後までお読みいただけますと嬉しいです。

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＿＿＿まずはシンさんのお気に入りポイントを教えてください

このコートは要素が意外と少ないんです。

シンプルで気づきにくいんですが、
実はあまり見たことがないつくり
になっているところがポイントですね。

特に襟や胸元の雰囲気。

当初はもっとよくある形に近かったんです。
テーラーカラーでざっくりしてて、
もっとカッコいい感じに
しようとしていました。

ただテーラーカラーみたいな
ベーシックな形だと、イコール
「カッコいい」「ハンサム」みたいな
全体の印象がついちゃうんですよね。

のりさんと話し合う中で、
ちょっと特徴があったほうがやさしさが
感じられるんじゃないかってなって。

物としてかわいい、印象としてかわいい
というものにしたかった。

よく見るとあまり見たことのない
ディティールだけど、全体で見たときに
自然な違和感のない形に
もってこれたところに満足しています。



＿＿＿ではそのこだわりのディティールについてお願いします


襟・胸元でこだわったのは、
ホックを開けたときに
テーラーカラー風に見えるところ。

開けても閉じてもきれいに見えるライン、
襟のつけ方にしてあります。

襟が自然に折れるやわらかさは、
そこに縫い目がないから。
わさ（袋状）になってるから
やわらかくつくれています。

逆に、あわせのウエストから下の部分は
縫われています。
下はパリッとさせたかったので。

裾がやわらかいとふわっとしすぎて
頼りないじゃないですか、
コートっぽくなくなっちゃいますから。


胸元のホックはあえて目立たないように。
閉じたときに何もない状態です。
胸元にボタンがあったりすると
そこに目がいきますし、
その印象が強くなるんですよね。

ワンピースのようなフラットな感じに
整えています。

ちなみに胸元のホックは、
縫い目を利用した位置につけてあります。

もともとのりさんの絵に、
この位置にデザイン（縫い目）があって、
その位置にホックをつけるのが
ナチュラルでいいという感じになりました。


この、デザインとしてだけではなく
機能としても活きるようなつくりを
僕たちはよく採用しています。

縫い目を利用してポケットをつけたり、
縫わないことで柔らかさを出したり。

そうやってそぎ落としていった結果、
シンプルで全体のバランスが整っている
という形にもっていくことを
常に目指しています。



＿＿＿ただの継ぎ目（縫い目）ではなく別の役割も持たせることでシンプルになっていくんですね


そうなんです。
このコートでいくと、ウエストに関しても
そういう仕組みになっています。

羽織っただけできれいに見えるように、
ウエストを少しくびれさせて
ナチュラルフィットな
縦長感をつくっています。

フロントから脇にかけての縫い目で
ウエストを細くする役割と、
その位置にポケットをつけました。

役割を兼ねさせることで
ディティールをそぎ落としています。

あまり他にないウエスト切り替えの
形を採用してるんです。

よくあるのは縦に入るウエストダーツで
それだと、シルエットが
カクカクするんです。
印象が硬くなる。

ナチュラルフィットさせることで
自然なやわらかさが出せています。


肩はドロップ気味で
袖もほどよくゆとりがあります。
インナーがオーバーシャツなんかの
上にも羽織りやすいサイズ感です。

ドロップショルダーは
肩が大きくなりがちですよね。

Cobittoのコートの特徴なんですが、
肩が横に張り出さない工夫をしています。

肩にダーツが入れてあり、立体的に
肩になじむようにつくってあります。

ダーツで余分な生地が削ってあるので、
ドロップショルダーの苦手な方にも
取り入れやすい形に整えられています。


袖口はシャツっぽく。
裏地は身頃のみで袖は裏なしです。
折り上げて着てもきれいに見せるために、
裏の縫い代もきれいに始末してあります。

裏側が見えてもOK、
どうぞ折りあげてください仕様です。笑



＿＿＿生地についてもお願いします


このシボ感がいいですよね。
ウールとナイロンで織ったときの
縮もうとする力（収縮率）が違うので、
織る段階で自然なシワ感が出るらしくて。

ナチュラルな光沢もいい。
素材としての面白さが大好きです。

この生地なので、
着るだけで羽織るだけで
雰囲気が出る。
それを楽しんでほしいです。


＿＿＿この生地めちゃくちゃ惚れ込んだとお聞きしましたが、どのへんに…


ウールナイロンて、そんな組み合わせ
見たことなくないですか！？

生地の表情感・大人っぽさ・他にない感じ
はもちろんなんですが、
生地を作ってる人のこだわりを感じるんですよ。

おしゃれな生地つくったろみたいな。
ウールとナイロンて
挑戦的じゃないですか。
売るためのベタなものじゃないものを
生み出そう！という
生産者さんの思いですかね。

ウールとナイロンで織ったら
どうなるんだろう、みたいな。
楽しんでつくってる感じ。
生産者さんの思いに共感してしまいました。


＿＿＿ありがとうございました！


／
まこっちゃんから推しポイント
＼

骨格ストレートさんは
ドロップショルダーが苦手と
言われています。
よけい上半身がおっきく見えちゃう
傾向があるんですよね。

でもお客様にご試着いただくと、
「診断上は似合いにくいはず、
　だけどめっちゃ似合ってる。なんで？？」
て思ってたんです。笑

ドロップショルダーの
横に張り出さない工夫、
襟を閉じたときのストレートなライン、
開けたときのシャープさ。

といったこのコートの魅力が、
骨格診断を超えて
似合わせてくれるみたい。

診断上〇〇だからと思い込みすぎずに
ぜひたくさんご試着いただきたいです！

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